【0049】法務担当者のためのキャリアデザイン考 1 of 5

10-ビジネス法務77一般スキル, 96第一話, 99引用

キャリアについて考える

時期は少し過去になってしまいましたが、キャリアについて考える機会がありました。

キャリアについて考える機会・きっかけって、なんでしょう。どういうときにキャリアについて考えるかというと、そうそう起こることのないイベントのように思います。


キャリアについてちゃんと真剣に考えるのは、(…)人生の大きな節目の時だけで、(…)それ以外の時は寝食を忘れて好きなことに打ち込んだり、(…)目の前にあるすべきことやしたいことに力を注げばいいのです。


人生上の大きな出来事とは何でしょう?受験、就職、結婚、離婚、失業、転職、引越し、死別などなど(後略)

<荒井明 他 『キャリア基礎講座テキスト』>

まったく同感です。
人生上の大きな出来事、大きな節目の時でなければ、目の前にあるやるべきこと・したいことに全力で取り組むべきだと考えています。

ところが少し過去の(日野)は、上の引用で挙げられている人生上の大きな出来事のうちいくつかが同時に進んでいました。
そして、そのタイミングにひとつの質問を受けたことがきっかけで、いつもより真剣にキャリアについて考えてみることになりました。

そのときに調べたこと、考えたことを書いていきます。

まず、そもそも「キャリア」とはなんなのか。

いつもより”真剣に”考えるといったのはどういうことかというと、具体的には、そもそも「キャリア」とはなんなのか、というところから考え始めたということです。

「キャリア」と聞いて(日野)がイメージするのは「キャリア官僚」、だったのが正直なところです。


国家公務員:採用Ⅰ種試験合格者はキャリアとして出世

国家公務員の職種と採用試験
Ⅰ種:試験は超難関とされ、例年、東京大学卒業者が圧倒的多数を占める。
Ⅱ種:試験レベルは大学卒業程度。本庁採用とそれ以外の採用の区分がある。

一般職で採用された国家公務員は、Ⅰ種採用のキャリアでもⅡ種採用と同じ給与ランクからスタートするが、大学卒のⅡ種採用職員と違うのは昇進スピードが速いことで(略)

安部直文 『ものごとの「格付け」事典』から抜粋>

キャリア官僚。東大に入ってⅠ種試験に合格してキャリア官僚になる。実にわかりやすいエリートコース。

ちなみに、同じページに「キャリアとノンキャリアの昇進比較」という表があって、そこでは
係長=25歳:35歳、
課長=45歳:60歳
それぞれ役職=キャリア:ノンキャリア
と書かれています。
ノンキャリアではおそらく最上位の役職に、キャリアは45歳でなってしまうという圧倒的な差がそこにあります。

このように、試験結果という過去の実績によって将来が決まってしまう。
これが(日野)がイメージする「キャリア」でした。

どちらかというと過去のイメージ。
来し方。学歴・職歴・経歴とか、過去を積み上げたもの。それをキャリアというと理解していました。

そんな(日野)が、ひとつのある質問を受けます。その質問というのが次の一文です。
「今後のキャリア(将来のキャリア目標)をどう考えていますか?」

この質問の中にある「今後のキャリア」「将来のキャリア目標」という単語に驚いたわけです。

今後?将来のキャリア?
あれ??キャリアってナニ??過去の話じゃないの??

そのように混乱しつつも質問には答えなければならない。ただ幸いなことに口頭ではなく記述で、しかも期日まで2週間ほどある。

こうしてキャリアについて考えるためにキャリアを再定義することから始めることになりました。

次回につづく
 
(追記)投稿当時は現在とちがい、管理人の名称は(準備中)でした。修正して現在の一人称である(日野)等に置換えをしています。


このページの先頭へ