【0052】法務担当者のためのキャリアデザイン考 4 of 5

10-ビジネス法務77一般スキル, 99引用

~あらすじ~
キャリアを「生涯過程を通して、ある人によって演じられる諸役割の組み合わせと連続」と再定義し、その役割に就くための手段・役割を演じるための手段を考えると、「プロフェッショナルとして活躍するプロセスを経ること」となり、新たな疑問が生まれます。

プロフェッショナル??法務担当者はスペシャリストではないのか

さて、(日野)は法務担当者であります。

ビジネス上の法的問題をばっさばっさと解決していくわけで、「法律」という専門領域に身を置いています。
専門領域に身を置くのであればスペシャリストを目指すべきで、そうすると、法務担当者にキャリアの成功はないのか。という疑問が浮かびます。


従来の日本的な経営を引き続き継承するという特徴を持った組織では、個人で成果を上げると言うよりはチームワークを軸に皆で助け合いながら、(…)みんなで成果を上げるという考え方が中心になります。したがって、職務も比較的広く設定して、(…)広く浅く、さまざまな仕事や部署を経験することを特徴とするゼネラリストの育成を引き続き志向する傾向にあります。

松本久良 『基礎からわかる経営組織』

法律という専門領域に特化していく以上、ゼネラリストとはいえないかもしれませんが、じゃあスペシャリストかといえば、そうではないと思います。

スペシャリストとプロフェッショナルは混同されることが多い。次のように書かれています。


人が専門化するということには二つの道があって、一つの業務を細分化していって、その細分化した一つに精通するという専門家の道と、自分で自分の仕事を定義して広がりや深みをつくっていくという専門家の道とがある。(…)前者がいわゆるスペシャリストであり、後者がプロフェッショナルである(…)スペシャリストは領域があらかじめ定義された仕事の一部を担当し、生産性を高めていくのであって、ある程度の水準に達すると一人前になり、そこからの成長はあまりない。

大久保幸夫 『キャリアデザイン入門 Ⅰ・Ⅱ』

そして、プロとスペシャリストの違うということの例として次のように挙げられています。


プロが存在する領域は極めて高度で深みのある専門性を有する領域だけである。「お茶汲みのプロ」「コピーのプロ」などは存在しえない。「経理事務のプロ」「統計分析のプロ」なども、それはプロではなく、スペシャリストと呼ばれるべきものだろう。

大久保幸夫 『キャリアデザイン入門 Ⅰ・Ⅱ』

わかるようなわからんような、ですが、とにかくスペシャリストとプロフェッショナルは異なるものだということです。
そして、この本によって、(日野)の中では、法務担当者がスペシャリストではなく、プロフェッショナルでなければならないという考えに至っています。それは次の一文が理由です。


勘とは、物事の因果関係を経験の積み重ねによって無意識に見出すことである。その瞬間には意識がないのだが、判断した後に改めて論理的になぜそうしたのかを説明しろと言われれば、明確に説明することができるという類のものだ。
このような勘の働きこそ、プロのプロたる特徴である。

大久保幸夫 『キャリアデザイン入門 Ⅰ・Ⅱ』

次回につづく
(追記)投稿当時は現在とちがい、管理人の名称は(準備中)でした。修正して現在の一人称である(日野)等に置換えをしています。

10-ビジネス法務77一般スキル, 99引用


このページの先頭へ