【0177】目の疲れ編-ホウタン的人体力学 2 of 4

91-ホウタン的××入門

【承A】内田輝和『目は顔さすりでよくなる』 を読んで

井本邦昭 『弱った体がよみがえる人体力学』での学び(1ページ目からまとめようとすると、拾うべきことが多すぎて、まとめるのは難しく感じましたが、「10秒刺激」を紹介するページを結論としてそこから逆行してみると、案外単純な論理構造だと、理解できました【0173】)を応用して、先に結論から見てみます。

 

まずは<内田輝和 『目は顔さすりでよくなる』>から取り上げます。
以下、本投稿における<>内の数字は同書のページ数を指します

目の病気や症状を改善するには、脳点さすり、顔さすり、眼筋トレーニングの3つを組み合わせるのがベストです。<p46>

ここに挙げられた“脳点さすり”“顔さすり”“眼筋トレーニング”をするのが目の病気や症状の改善によい、というのが結論です。

 

“脳点さすり”は同書のp49に書かれています。

血流をほぐす脳点さすり すべての症状に共通する万能さすり点で、まずは血流アップ<p49>

 

“脳点さすり”はすべての症状に共通ですが、次の“顔さすり”は症状別です。
老眼、近視、緑内障、白内障、黄斑変性、ドライアイと続きます。

それぞれ目の周辺にある“ツボを含むゾーン”を人さし指と中指でさすります。

例えば近視であれば、“こめかみの髪の生え際辺りで、メガネを掛けたときにちょうど側頭部が触れる所です。人さし指と中指で左右に10回横さすりします。このゾーンには近視に効果のある中谷眼点と、太陽というツボを含んでいます。<p51>”という具合です。

本書の第1章では、顔さすりで解消される各症状(老眼、近視、緑内障、白内障、黄斑変性、ドライアイ)の原因がそれぞれ見開き2ページで説明されていて、しかもすべてに図が付いていて素人にも非常に理解しやすいのが特徴です。

 

“脳点さすり”“顔さすり”と続いて、最後に“眼筋トレーニング”です。

これは“まぶたを開く筋肉が強化される”もので、“やり方は、目を閉じた状態で指を上下のまぶたに当て、目を開けようとします。このとき、閉じた目は指の力に抵抗し、開けないようにします。<p56>”

 

――

この本の特徴は3つです。

ひとつめは、目の病気や症状別に原因と対策が用意されていることです。

“脳点さすり”“顔さすり”“眼筋トレーニング”の3段階のうち、最初と最後は共通ですが、“顔さすり”は老眼、近視、緑内障、白内障、黄斑変性、ドライアイと病気・症状別に用意されています。

対策(脳点さすり→顔さすり→眼筋トレーニング)を紹介する前段として各症状の原因が見開き2ページで簡潔に書かれていて、その原因が書かれている10数ページだけでもこの本を買う価値があると思っています。

 

ふたつめは、血流です。

再び結論を見てみると、“目の病気や症状を改善するには、脳点さすり、顔さすり、眼筋トレーニングの3つを組み合わせるのがベストです。<p46>“とあります。

このなかの“脳点さすり”の紹介ページは同書のp49で、そのタイトルは“血流をほぐす脳点さすり すべての症状に共通する万能さすり点で、まずは血流アップ“です。

“血流をほぐす”“血流アップ”と血流が2回も出てきます。

ここで、血流に言及されている箇所を挙げてみます。

私は、長年の鍼治療の経験から、目の不調がある人に共通しているのは、後頭部にボコボコした、しこりがあるということがわかりました。このしこりができるのは、後頭部の皮膚の血流が滞っているためです。(…)そもそも、目は脳の出先器官であり、視神経は脳の一部と考えられています。ということは、脳の血流をよくする治療点の中には、目の血流改善に優れた治療点が存在するはずです。そこで、後頭部にボコボコしたしこりがある人の後頭部をほぐして、血流をよくすると目の不調が改善することがわかりました。このボコボコした場所こそが、脳点だったのです。(…)関節などの痛みは、血流をよくすることで改善できますが、目も同じです。目のピントを調節する筋肉の血流が悪ければ硬くなって、動きが悪くなります。また網膜には毛細血管が張り巡らされているので、ここの血流が悪くなることで起こる目の病気もたくさんあります。つまり近視や老眼を含め、あらゆる目の症状の改善に共通して重要なのは、血流をよくすること。そこで活躍するのが脳点なのです。<p31-32 下線は(日野)による>

 

この本の特徴の3つめは“脳点さすり”“顔さすり”とあるように「面で」「さする」ことです。
ツボではなくツボの近くをさすることで素人でも自宅でできるということです。

もちろん、自分で鍼を打つことはできませんから、指先で刺激することになります。しかし、脳点を正確に捉えて刺激するのは、素人には難しいことでしょう。そこで、誰でもできるやり方として指導しているのが、脳点の辺りを中心に広く皮膚をさする脳点さすりです。(…)皮膚さすりは、治療点の指圧より効果が少ないように思われるかもしれませんが、決してそうではありません。実は、皮膚をさする、ということに大きな効果があります。(…)ツボの位置を正確に捉えるのは難しいでしょう。ただ、多少ツボから外れても、それなりの効果は期待できるものです。そこで私がすすめるのが、刺激する場所を広い面として捉える皮膚さすり。点ではなく、広い面を刺激することで、ツボも確実に刺激することができます。

<p33,39 下線は(日野)による>

また、“さする”という行為からはいくつか話題が派生します。

たとえば“皮膚をさするときは、マッサージをするように気持ちがいいと感じる強さで優しく丁寧に扱うとよい<p35>”とか

“皮膚は気持ちに左右されやすい器官なので、好きな人に触れられるとリラックスできて副交感神経が優位になりますが、嫌いな人では逆に交感神経を優位にさせる<p35>”とか、

“南極観測隊の人たちの写真や映像を見ても、みなさん顔を出して作業をしています。(…)顔は凍傷にならないのです。どうして顔の皮膚はこれほど寒さに強いのでしょう。その1つとして考えられるのは、顔には「陽の通り道」が巡っていることです。<p36>”など、

最後の引用箇所では突然「陰陽」の話が入ってきたりしますが、ここでは深入りせずに先に進みます。

 

–次回につづく–


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