【0179】目の疲れ編-ホウタン的人体力学 4 of 4
【転】ふたつの本に共通するのは血流
さて、前回取り上げた今野清志『目は1分でよくなる!』の結論である第2章の要点は、
「目だけでなくすべての細胞に酸素が必要だが、酸欠状態になると一番に影響を受けるのが目。酸素欠乏によって近視・老眼が加速し、白内障になり、飛蚊症を招き、緑内障の原因となり、視野が損なわれる<p48-49より抜粋>」
「酸欠の原因は質の悪い呼吸にあり。呼吸で十分な酸素を取りこめない原因は大きく2つ。ひとつは胃腸の硬化、もうひとつは姿勢の悪さである<p50-52より抜粋>」
という所でした。
ここで【0177】に挙げた内田『顔さすり』を見直してみますと、
ここでも血流の話が挙げられています。
3つの特徴がある、と書いたなかで特徴のふたつめに挙げた部分です。
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私は、長年の鍼治療の経験から、目の不調がある人に共通しているのは、後頭部にボコボコした、しこりがあるということがわかりました。このしこりができるのは、後頭部の皮膚の血流が滞っているためです。(…)そもそも、目は脳の出先器官であり、視神経は脳の一部と考えられています。ということは、脳の血流をよくする治療点の中には、目の血流改善に優れた治療点が存在するはずです。そこで、後頭部にボコボコしたしこりがある人の後頭部をほぐして、血流をよくすると目の不調が改善することがわかりました。このボコボコした場所こそが、脳点だったのです。(…)関節などの痛みは、血流をよくすることで改善できますが、目も同じです。目のピントを調節する筋肉の血流が悪ければ硬くなって、動きが悪くなります。また網膜には毛細血管が張り巡らされているので、ここの血流が悪くなることで起こる目の病気もたくさんあります。つまり近視や老眼を含め、あらゆる目の症状の改善に共通して重要なのは、血流をよくすること。そこで活躍するのが脳点なのです。<内田輝和 『目は顔さすりでよくなる』p31-32 下線は(日野)による>
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今回取り上げた2冊のうち、もう一冊のほう、今野『目は1分でよくなる!』では、血流について次のように書かれています。
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私たちの体の働きの根本を支える、代謝や消化など、すべての機能が血流に頼っています。そのため血流が悪く、細胞への酸素の供給が足りなくなると、全身のあらゆる部位で異常が発生します。
肩こりやダルさ、むくみや頭痛などといった、日常的に起こりがちなものから、糖尿病、高血圧、ひいてはガンなども、酸素不足が主な要因となることが多いのです。
多くの著名な医師や学者が、早くからそのことに気づき、指摘しています。野口英世博士は、「すべての病気の原因は、酸素の欠乏症である」と言っています。
<今野清志 『目は1分でよくなる!』p53 下線は(日野)による>
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この2冊の本から、「血流がさまざまな不調の原因となり、不調の解消には血流をよくするためのことをすれば良い」ということが理解できます。
なぜ血流をよくするのか。それは酸素を送り込むためです。
よい酸素を取りこむ呼吸の改善に取り組むことが、目の疲れだけでなく、さまざまな不快な症状や病気を改善する対策になるということが理解できます。
–次回につづく–