【0202】速読の技法(佐藤優『読書の技法』より) を読む 3 of 5
次に「普通の速読」を取り上げます。
「普通の速読」とはなにか。次のように書かれています。
以下、”“内で書籍名のない引用箇所は<佐藤優 『読書の技法』>、下線があれば(日野)によります
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筆者は速読を「普通の速読」と「超速読」に分けている。
「普通の速読」とは、400ページ程度の一般書や学術書を30分程度で読む技法である。その後、30分かけて読書ノートを作成すれば、着実に知識を蓄積することができる。
<p76>
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400ページを30分 というのは、無意識に本を開いたのでは実現不能の行為です。
では、何を意識して取り組めば実現できるのか、
「超速読」で目的から見たのと同じように、「普通の速読」も目的から挙げていきます。
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普通の速読においては、内容を細かく理解する必要もなければ、すべてを記憶する必要もない。内容を大雑把に理解・記憶し、「あの本のあの部分に、こういうことが書かれていた」「あの箇所に当たれば、あの情報が出てくる」という「インデックス」を頭の中に整理して作ることが最も重要になる。(…)頭の中に作った「インデックス」を手がかりに、将来何か参照する必要が出たときに、必要な情報が正確な形で取り出せるようにしておけばいい。(…)それには普通の速読をした本は、捨てずに手元に置いておくことが重要になる。
<p96>
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2つめの下線部分が目的です。将来必要となったときに取り出せるようにしておくこと。
その目的のために頭の中に「インデックス」を作ることが重要となります。
「インデックス」を作ることが重要であり、細かな理解やすべての記憶は不要だというのが1つめの下線部分でいっています。
このように「普通の速読」の目的は、「超速読」の目的(本の仕分け作業、本全体の中で当たりをつける)とは異なります。
目的が違えば、方法も違ってきます。
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超速読では文字を追わずにページを見ることを基本とするが、普通の速読の技法はこれと異なる。文字をできるだけ速く目で追うのだ。(…)1ページを15秒くらいで読むのが理想
<p91-92>
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超速読ではページを見る、普通の速読は文字を追う ということです。
“ページを見る”
ことと“文字を(…)追う”
ことでは、目に入れる対象が異なります。
–次回につづく–