【0283】幸いでございます問題 1 of 2

14-連載-法務三大フレームワーク

件名があれですが、どういうことかといいますと、
法務担当をしているので、契約書チェックなどのご依頼などを日々頂くわけですが、

その依頼のなかに、
「~していただけると幸いでございます。」と結ばれているものがあります。

この「~していただけると幸いでございます」を取り扱おうという回です。

(日野)がこの「~していただけると幸い」を使ったとき、
それが最初で最後でしたが、
驚くほど怒られました。いわく「誰の幸いなのか」と。

(日野)がたった一度だけ、この文言を使った当時は、
飛び込み営業的な案件で、面会を申し込む初めましての文面案をつくった際に、
お手紙の常套句だと思って、おとなの言い回しだと思って、違和感なく書きました。

驚くほど怒られました。

そのとき(日野)を驚くほど怒った方(O氏とします)はそのとき50歳前くらいでしょうか。
いまの(日野)との歳の差が数年くらいのことです。

送り主の幸い≠受け手の幸い

ビジネスにおいて、通常、送り主の幸いは、受け手の幸いではない。

そういうことがわかってくると、「誰の幸いなのか」と言うO氏の想いがわかりはじめました。
受け手にとっては幸いではないことを「私が幸いだからよろしく」と言う恥知らず。

相手に何かをしてもらいたいなら、頭を下げておねがいするしかありません。

端的に、
「申し訳ないけどM月D日までにこれを送ってください。」というしかない。
してもらう以上、基本的には平謝りです。

それを実行してもらうことが、なにか少しでも相手の利益になるなら、それこそ幸いです。
おねがいする立場であることを自覚することで、
それをしてもらうことで相手にも利益となることがないか、必死で考えます。

「~してもらえれば幸いです。」と言った瞬間、そのような気持ちが出てきません。

してくださったことが相手のご厚意に甘んじているだけであって、受け取った私の成果でも無いです。

–次回につづく–


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