【0288】ホウタンのためのフレームワーク導入(再) 3 of 5

14-連載-法務三大フレームワーク

–前回までのあらすじ–

フレームワークとは思考の枠組みであると理解している(日野)が例として挙げるPPM、これひとつ見てもわかるように、自分でゼロから考えなくていいし、受け手もわかりやすい、一挙両得、フレームワーク最高

(あらすじここまで)

 

ハンマーしかないとすべてが釘に見える(A.マズロー)

このように便利なフレームワーク、世の中には大量にあります。

ダイヤモンド社から発売されている『図解 基本フレームワーク50』というフレームワークのカタログ的な本があります。
この本の目次からいくつか拾ってみると、MECE、ロジックツリー、5つの力分析、3C、SWOT分析、バリューチェーン、AIDA、プロダクト・ライフサイクルなどなど、
名称を列挙するだけで1投稿文の半分を埋めそうな勢いです。

このようにたくさんあるからこそ、『図解 基本フレームワーク50』のような本が必要とされます。

そして、そのようなフレームワークを紹介する本のひとつに以下の記述があります。

それぞれ一長一短があり、すべてに通用する決定版はありません。医者のたとえで言えば、内科には内科、外科には外科の治し方があり、内科と外科のどちらで治療するかは患者や病気によります。要は健康になりさえすればよく、問題に応じて最適なチョイスをするしかありません。

問題解決技法を学んだことのある人でも、大抵は自分が得意な限られたやり方しか知りません。それでは、欲求階層説でしられる心理学者A.マズローが言う「ハンマーしかないと、すべてが釘に見える」に陥ってしまいます

<堀公俊 『問題解決フレームワーク大全』 下線は(日野)による>

フレームワークって知ってると便利だね、では足らず、

各フレームワークの長所・短所を理解した上で、直面する課題に応じて選択し、使いこなすことが求められているのです。

 

少なくともどんな釘でも上手く打込めるハンマーの使い手になろう

たくさんのフレームワークを使いこなすことが求められていることは事実だと思います。

ひとつの方法しか知らなければ、すべての課題をその方法で解くことになる、「ハンマーしかないとすべて釘に見える」も至極名言、ごもっともです。

一方で、膨大なフレームワークをすべて覚えて理解して、適宜適切に適用しましょう、と言われても無理です。日々増えていくものですし、流行り廃りもあります。

たとえ自分ができたとして、もうひとつ問題があります。
当事者間でそのフレームワークに対する共通の理解がなければ効果が薄いということです。
すべて理解して適宜適切だと思っていても、
説明する相手がそのフレームワークを知らなければフレームワークの説明から始めることになります。

フレームワークを使うためにフレームワークの説明をする?本末転倒ではないでしょうか。

(日野)が思うのは、すべてではなく、いくつかのフレームワークを極めてはどうか、ということです。

 

フレームワークといっても道具でしかありません。

道具は使ってこそ意味があります。

たとえハンマーしか持っていなくても、他の誰にも打てない角度で釘を打てるなら、大きな価値があると思います。

–次回につづく–


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