【0280】徹底した機能志向への転換 2 of 4

90-番外

QBハウスとは
カット以外の時間をできる限りカットして、
カットすることに集中するビジネスモデルであります。

一方で、(日野)が20代で通っていた散髪屋さんは「The・業界平均の理美容店」でした。

QBハウスのビジネスモデル、The・業界平均の理美容店については前回を参照ねがいます

なぜ「The・業界平均の理美容店」か、(日野)が20代で通っていた散髪屋さんでは、
予約してからお店に伺い、担当される方(A氏とします)は歳も遠くなく、楽しく会話をしながら、シャンプー、カット、ヒゲソリ、シャンプー、カタモミ、と進んでワックスつけますかと整髪してお会計します。仕上がりもおねがいしたとおりです。

(日野)がそのお店からやや遠い場所に引越しをしても変わることなく、5年ほど通っていたところ、A氏から「実家に帰って親の理髪店を継ぐからこのお店辞めるんです~」と告げられ、実家のお店はやや遠いが通える範囲の都市名ではありましたが、でもA氏は場所を言いませんでした。言おうとする素ぶりは何度か伺えましたが結果として言いませんでした。いままで仕えたお店への配慮、素晴らしいことだと思います。

A氏はすばらしい、すばらしいが故に(日野)は迷子になりました。

A氏がいなくなっても(日野)の髪は伸びます。
ある日ある時突然に我慢の限界を迎えてしまい、仕方がないので近所の理髪店に行きました。
お店の外装からオシャレ感を出しています。予約せずに伺っても迎えてくれました。
そのお店で迎えてくれたおっちゃん(B氏とします)もニコニコいい人そうで安心しました。
A氏のお店と同様、オーダーを伝えてシャンプーしてカットしてひげ剃ってシャンプーして整髪してお会計して、ずっとニコニコと小粋なトークを織り交ぜてくれます。

いいんですよ、初めて会ったその日その時そのお店で過ごした1時間の間ずっと最低ラインの接客は当然のようにクリアしているのですが、気付いたのは、その接客が要らないということです。

齢が遠くないA氏と楽しく会話しているときにはよかったものが、近所の理髪店で迎えてくれたおっちゃんB氏とは楽しくないのです。

鏡の前に置いてあるテレビが悪いのでしょうか。災害や芸能人の話など、テレビに合わせて必殺技のように炸裂するものの、近眼の(日野)はテレビが見えないので、「ああ、そうなんですね!」「それは大変ですね!いやですねぇ!」と、怖いくらい心のこもった返事をするわけです。

無視すればB氏も黙々とカットしてくれるかもしれません。
めんどくさい、と思いながら無視できない関係性が、散髪屋さんとの間にあるような気がします。
しかし(日野)が求めているのは、ばっさばっさと刈っていただくことだけです。
うっとうしいバサバサの髪を切り落として軽い頭で帰りたいだけなのです。

–次回につづく–

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