【0162】石の上にも1万時間 ~石の上にも3年と1万時間の法則~ 2 of 2

92-年こそ薬なれ97最終話

【結】

昔から何か新しいことを始めようというときには「石の上にも三年」と言われ、成人してからも何か新しいことを始めるときには3年は続けようと想いながら、根拠のない、気合先行の掛け声程度に思っていました。

それが1万時間の法則と結びついて、人並み以上にがんばると3年で10000時間に到達するのだと気づいてから以降は、石の上にも三年も理由や根拠のある言葉と捉えるようになりました。

ここで 人並み以上がんばる というのは、前回に【例3】として挙げたように、仕事に加えて仕事外で毎日4時間の自己研鑽をする というものです。

こうして具体的にみてみると、どうでしょう。

仕事の前後に4時間、休みの日にも4時間というのは、決して無理な話ではなく、義務教育なり大学なりを卒業して最初の仕事に就いた時などは、そのようにガムシャラに仕事に取り組んでいたように思います。

 

(日野)個人の就職直後の体験談は置いておいたとして、一般的にはどうか。

かつて明治の初めくらいまではそのくらい仕事に打ち込むことを要求されていたと認識しています。丁稚奉公で商売を覚えたという松下幸之助は、戦後他者に先んじて週休二日制を導入しようというときにその2日の休みは「1日教養、1日休養(幸之助は週2日の休みのうち1日を休養に、もう1日を自己啓発に充てるように要望)」と言ったとか<松下幸之助歴史館(大阪府門真市)に展示のパネルより>。

そのころはきっと、仕事で1万時間に到達するまでに3年弱だったのではないでしょうか。

そのように仕事で1万時間に到達するまでに3年弱という状況が続くうちに、

逆に、3年もすると一人前に仕事ができる、という経験則が広く得られ、

そうすると、その経験則から、石の上にも三年という慣用句がますます用いられるようになったのではないか、と空想してみるわけです。

完全に仮説で、検証には至っていませんが、そんな仮説を持った状態で門真市にある松下幸之助記念館で「1日教養、1日休養」のパネルを見て、考え方は間違っていないように感じました。

 

そのようにして、石の上にも三年という慣用表現と1万時間の法則と結びつけて考えてみると、

覚悟を持って何かを始めるときは、

3年で10000時間に到達できるようにやってみよう、という想いがまずあって、

その上で、苦しくて挫折しそうなことがあっても まずは3年続けてみよう、と考えるようになりました。

 

【オマケ】実際3年経ってみてどうなのか。“真に世界的なレベルに達した名人”なのか

【結】で話したような心境(苦しいことがあっても、まずは3年続けてみようという姿勢)から、なんとか続けることができ、ホウタンノソも無事に3年を迎えることができたというわけです。

では3年続けて実際にどの程度の時間を費やしたのか。果たして10000時間に到達しているのか、“真に世界的なレベルに達した名人<水野俊哉 『ビジネス用語の常識・非常識』>”になれたのか。

 

この3年でホウタンノソにどのくらいの時間を投じたと言えるのか、場合分けをして具体的に比べてみますと、下表になります。

まず、①四六時中。ニーヨンサンロクゴのとき、1.14年で10000時間。

①はないやろ、と思いがちですが、無意識・潜在意識でもなんらかの活動を脳がし続けているとしたら、どうでしょう。

なにかを初めて1年くらいでひとつ壁を超えて新しい世界が見えたように感じる そのような体験は(日野)自身は何度もあり、(日野)だけでなく多くの人が感じたことのある感覚のように思いますが、これももしかすると1万時間の法則で説明できるのかもしれません。

 

次に②´(=②+③)仕事+仕事以外の時間に毎日4時間のとき、2.95年で10000時間に到達です。

ここ数年の(日野)は何かを始めるときにはこの状況をめざしています。

このブログも、この②´で3年後には脱皮していることを夢見て続けてきたわけです。

実際に、仕事として法務に取組みながら、それを題材に仕事以外の時間にも情報収集に思考の積上げをした上でそれを文章にするということをしていたわけですから、

3年やってきて②´で10000時間に到達しました、といってもいいかもしれません。

 

実際、開始当初や一周年の頃とくらべると、内容も書きぶりも大きく変わっています。

ただ、その3年を振り返ってみると、それほどのことが出来ていたのだろうかという、疑問が起こります。

仕事のほかにも毎日4時間と思って取り組んできて、実際にそれだけの時間を投じてきたものの、ホウタンノソのために実効があったといえるのは仕事外の一日4時間に限定されるのでないか、と。

 

法務に関するブログとなると、どの方も同じと思いますが、

頭の中は業務上のやばいことで一杯というときに、ブログには業務上なにが起こっているかを想起させるようなことは書けないのです。

業務上に特別な出来事があって、当該出来事によって大きな気づきを得られたとして、その気付きを共有するには当該特別な出来事を書かざるを得ないわけで、

そんな大きな気づきを得られるような当該出来事を書くには、少なくとも半年は経っていないと無理かなあ、というのが実感です。

もともと【0001】を投稿した2015年にはそういう実務上の鮮度の高い事項を取り上げるつもりでしたが、それができないと気づいたあとも何とか更新を続けられたのは、それこそ目標(1周年で投稿数は何回になるのか、3年で10000時間に到達するのか)があったから、※

そんな特別な出来事が数年後に(いい意味でネタとなってあとあとに)活かされることはあったとして、この3年≒10000時間という範囲内では効果薄ということになります。

 

そのようなわけで勤務時間が(直接には)利かないとなると、③ということになります。

③というのは仕事以外に毎日4時間、というやつで、

このとき1万時間の到達には6.84年、7年弱必要になります。

 

目標だった3年を超えた今、次の目標は7年続ける、ということが言えそうです。。

やっと3年というなかで、次の目標として7年がモチベーションになるのかどうかわかりませんが、(とはいえ、※のときも1万時間がモチベーションになったわけで、なんとかまあ気長に)あと4年、続けていきたいと思います。

–完–

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