【0112】資格試験ランキング 4 of 7

10-ビジネス法務76資格・試験, 99引用

公的には、士業というのは、

さて、前回で「士業」というのが実は一般的な言葉ではないと判りました。

最近のテーマで国語辞典の話もしたわけですが、それでもだめならどうするか。
もう、インターネットに頼ることになります。
糸口になるものならもうなんでもいいです。

検索ポータルを開いて「士業」と打って検索してみましょう。

 

さて、(日野)にとってはまったく想定の範囲外、衆議院議事録<第166回国会 法務委員会 第8号(平成19年3月23日(金曜日))>のページに辿り着きました。

この議事録の中に「八士業」という単語が出てきます。

 

ここで「八士業」というのは、戸籍法10条の2や住基法12条の3に挙げられる以下のモノです。

弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士

 

さてさて、これが八士業だといわれて、

なるほど、これが士業か
という人と

おいおい、××士が居ないじゃないか
という人と

わかれるのではないでしょうか。

(日野)としては会計士が入っていないのは意外でした。

 

一般的には公認会計士は士業だし、なんなら医師などの「-師」も入れて士師業という呼び方もあるようです。

いろんな本を見ていくと「十侍」という言葉を見つけました。

給料BANK『日本の給料&職業図鑑』>にある言葉で、八士業に「公認会計士」と「不動産鑑定士」が加わったものです。

それとは別に、次のような記述もあります。

わが国では、以上の法曹三者が法律家と呼ばれているが、その他にも、法律事務に携わっている幾つかの重要な職種があり、準法律家とか準法曹と呼ばれている。その代表的な職種は(…)司法書士である。(…)また、(…)公証人(…)その他にも、(…)弁理士(…)公認会計士(…)税理士(…)行政書士、不動産鑑定士など、いわゆる「士職」が存在する。

田中成明 『法学入門』

 

一個人には意外であって、上記のような記述をみつけましたが、士業というとき公的には戸籍法・住基法に挙げられている八士業が限界かもしれません。

 

さて、違和感もある八士業ですが、戸籍法や住基法に挙げられる弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士が

八士業に挙げられているのには理由があります。
この八士業には独占業務があります。

独占業務というのは、行政上の許可を受けているということです。免許がなければ車の運転が禁止されるというやつです。できる・できないではなく、許可を受けているか否か、というやつです。

独占業務を与えられているのは医師もそうですが、そのなかで戸籍法・住基法で特権的地位を与えられている国家資格が「八士業」と呼ばれていたわけです。

公認会計士は弁護士、医師とならぶ三大ステイタス資格職のひとつであり、所得難易度においても司法試験、国家公務員Ⅰ種とならぶ三大難関試験のひとつである。なのに(…)<オバタカズユキ『資格図鑑!』

三大ステイタス資格職で、三大難関試験である公認会計士であっても、戸籍法・住基法上の地位がないだけで八士業ではないわけです。

これは重要な事実です。

–次回につづく–


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