【0230】経営学の古典を読む 3 of 4

21-読解する技法

(日野)を含む中堅どころ、一般的には係長など役職がつきはじめる頃から課長くらいまでが知っておくべきもの

その役職であれば知ってないと仕事に支障があるものに加えて上位の役職者が当然に知っているものを含み、一定以上の役職者の知識レベルが一般化されているであろう書

を挙げていきます。

 

すべての土台、「論理的思考」はこれ1冊

バーバラ・ミント『考える技術・書く技術』

必須です。現代に仕事をするために最低限必要になる頭の使い方がたった1冊にまとめられています。
ロジカルシンキング、クリティカルシンキングなどと無数の本がありますが、すべてはこの1冊を理解するための参考書と考えましょう。

無数にある参考書なかで(日野)のオススメはグロービス社が行っているクリティカルシンキング講座です。

 

経営学の入り口、「ゼネラルマネジメント」はこれ1冊

P.F.ドラッカー『現代の経営』(上・下)

“ドラッカーを神と祀り上げるのは日本だけ”という意見を見たこともありますが本当でしょうか。マネジメント全体に触れつつ、各所に著者の鋭い視点や主張がしっかりと入っています。

「“これ1冊”って言って上下2冊の600ページ超ですやん」という方はまず下巻から読んでみるとよいと思います。組織・人に関する身近で入り込みやすい論点が多く、その論点に対する著者の主張は多くの人が納得できるであろう((日野)に至っては納得ではすまず共感・同感・感動という)点で、読み進めやすいと思います。

 

ヒト・モノ・カネの「ヒト」HR/組織行動①

M.ビアー他『ハーバードで教える人材戦略』

HRM(ヒューマン・リソース・マネジメント)という言葉があります。新卒~平社員の間は関係のない言葉です。中小企業基本法で大企業に分類されるようような会社で役職がつくようになってくるとやおら、身につまされ、考えさせられることが多くなる言葉だと思います。

いまの自分が社長や部長や人事にどう見られているかを知るための本。

 

ヒト・モノ・カネの「ヒト」HR/組織行動②

スティーブンP.ロビンス『組織行動のマネジメント』

①は周りから自分がどう見られているかを知る本であるのに対して、こちらは自分を中心に周囲(特に部下や所属メンバー)を見る方法を考えるための本。

部下を持つ立場になると必須の動機付けや、組織の長として良い方向に誘導したい個人の意思決定など。心理学などの社会科学から得られる知見を組織の経営にあてはめるとどうなるかを知ることができます。

 

ヒト・モノ・カネの「モノ」マーケティングはこれ1冊

フィリップ・コトラー他『マーケティング・マネジメント』

「“これ1冊”って言って確かに1冊やけど1000ページもありますやん」という方、これに関しては同感です。通勤電車が書斎の(日野)にとって持ち歩けない本というのはとても困ります。
ただ、ある年の夏休みに思い切って一気読みしました。持ち歩けない故の一気読みです。
一気読みの結果、当然すべてを理解はできていませんが、全体の把握ができ、マーケティングに関しては他に買う必要はないと実感しました。

全22章あり、各章における論点の設定と、その論点に関する具体的な事例の充実度。事例は欧米にとどまらず、そのまま使えたり、類似の日本企業を探すことにも役立ちます。

ホウタン的には、一度意を決して買って手許に置いて、もう一度意を決して通読してしまえば、マーケティングに関しては他に買う必要はないと思います。

 

–次回につづく–

21-読解する技法


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