【0018】ビジネスとリスク

12-連載- ビジネス法務の実践62リスク管理, 99引用

(追記)投稿当時は現在とちがい、ブログタイトルは「(名称準備中)が実践するビジネス法務」であり、管理人の名称は「(準備中)」でした。

ビジネス法務の実践 6 of 10

 前回は、「リスク」にはふたつの意味があり、「危険」という意味より、「結果にバラツキがある」という意味のほうがビジネスにおいて重要だという話でした。
 なぜ、そう言えるのでしょうか。

 

 「虎穴に入らずんば虎子を得ず”(大きな危険をおかさなければ、めざましい成功は得られないというたとえ。『旺文社国語辞典』)”」という言い回しがあります。

 この言葉を言い換えてタイトルにしたようなビジネス書がありますので、そこから少し引用します。


 さて、これまでリスクとリターンが比例関係にある、ということを現実のビジネスを例に確認してきたが、実はこの比例関係とは驚くべき結論であると気づく必要がある。なぜなら、この比例関係は『リスクをとらなければリターンはない』ということをしめしているからである。

<小松伸多佳『成功するならリスクをとれ!』>

 「リスクとリターンは比例関係にある」ということですが、比例関係というのは、数式にするとy=axですね。

 このとき、x=リスク、y=リターンとすると、x=ゼロであればy=ゼロになります。
 (この場合y=リスク、x=リターンでもy=リターン、x=リスクでも説明の結果は変わりません。比例関係がy=ax+1やとまた話かわりますが、置いておきましょう)

 つまり、リスクとリターンが比例関係である以上、リスクがゼロであればリターンはゼロである、ということを言っています。

 

 先にビジネスを「金銭的な利益を得るために、継続的に行われる営み」と定義しましたが、利益とリターンを同じ意味だとすると、リスクのないビジネスはない、ということが言えます。

なぜなら、リスク=ゼロであればリターン=ゼロであり、利益を得ることができないからです。

 

 

 リスクについては、いったんここまでにしましょう。

 

 


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