【0019】ビジネスにおける「実践」とは
(追記)投稿当時は現在とちがい、ブログタイトルは「(名称準備中)が実践するビジネス法務」であり、管理人の名称は「(準備中)」でした。
ビジネス法務の実践 7 of 10
ここまでを整理すると、ビジネスとは「金銭的な利益を得るために継続的に行われる営み」であり、リターン(=利益)を得るためにはリスクをとらなければならない、ということでした。
ここで「リスクをとる」いうのは、ただ無計画にリスクのある方に突っ込んでいくということではありません。そうではなく、リスクを管理するということを言いたいのです。
リスクを管理する とは、「リスクを洗出し、評価し、取捨選択する」ということです。
リスク回避というのは、この「取捨選択」の「捨てる」ということです。リスクゼロ=リターンゼロということを思い出してください。
リスクは回避するのでなく、リスクを管理する。受け入れられる範囲のリスクを選び、そうるすことでリターンを得ていく。そうしなければビジネスにならないということです。
そして、ビジネスにおける実践とは、「リスクを洗出し、評価し、取捨選択する」こと(=Plan)、その計画を「実行」すること(=Do)、実行後は「経過を観察し、結果を評価する」こと(=See)、その評価に基づき新たな計画(=Plan)を立てる、というサイクルを回すことだと思うのです。
いわゆるPDCAサイクルを回すことがビジネスにおける実践であると考えます。
PDCAサイクルと同様な考え方でPDSサイクルがあります。このブログではこちらを使います。
ビジネス法務におけるPDSサイクルをまとめると、下記のようになります。
- Plan=リスクの範囲の確定
- Do=確定させたリスクの実現
- See=突発事項・紛争の対応
結果・プロセスの正しさの検証、環境変化の把握 ⇒これが新たなPlanとなる
このように、Plan-Do-Seeのマネジメントサイクルを回し続けることがビジネス法務おける実践ということになります。
そして、Planは経営法務・戦略法務と呼ばれる分野であり、Doは予防法務と呼ばれる分野、Seeのなかで、突発事項・紛争の対応の部分は臨床法務と呼ばれる分野です。
Seeのなかで、結果・プロセスの正しさの検証 とありますが、これは「意思決定」と強い関係があります。
スタッフである法務担当者にとって、意思決定を理解することが、その職務のために必須です。
長くなりますが続けてこれについて説明していきます。