【0235】法律学の基本書を読む(おまけ) 法律学の古典を読む 1 of 2

21-読解する技法

基本書とされている具体的な書籍を挙げていく前に、

法律学の古典を挙げておきます。

基本書を紹介する中で必ずこれらの古典に触れることになるからです。

 

【0233】で、“古典を中心に使って実務をおこなうのは無理があるので、我々法務担当者は、古典ではなく、基本書を使う”と書きましたが、

一方で、理解がむずかしい概念が出てきたときは、これらの古典を開くと、驚くほどあっさりと解決します。
新刊本を何冊読んでも理解できなかったことが、たった一冊の古典で氷解することが何度もありました。

端的にという感じではないのですが、読み返してみても無駄な言葉はなく、一字一句過不足なく書かれています。

何十年も前にこれだけ洗練された文章があるのなら、以後は誰もが加除することなくそのものを引用してくれたらいいのに、なんで変えちゃうかな?!と何度思ったことか。

 

そのような古典を挙げておきます。
どちらかというと人名が重要で、著書名は(日野)が持っている物を挙げています。

 

憲法

芦部信喜

『憲法学』有斐閣、『憲法判例を読む』岩波書店

民法

我妻榮

『民法講義』有斐閣

刑法

団藤重光

『刑法綱要』創文社

商法

鈴木竹雄

『会社法』『商行為法・保険法・海商法』法律学講座双書

民事訴訟法

兼子一

『民事訴訟法』法律学講座双書

刑事訴訟法

平野龍一

『刑事訴訟法概説』東京大学出版会

行政法

田中二郎

『行政法』法律学講座双書

 

これだけ揃うと、もうそれだけで強くなった気になってしまいます。

 

–次回につづく–

21-読解する技法


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