【0142】なぜ読解する技法か  3 of 8

21-読解する技法77一般スキル

–前回までのあらすじ–

いまから10年程前のこと、当時(日野)は金銭的にとても貧しく、家に帰ってもすることもなく、やることと言えば近所の大きな本屋で立ち読みするくらいのことしかないなかで出会った成毛眞「本は10冊同時に読め!」“もし庶民から脱したいなら、(…)みんなが読む本は読まない。それを徹底すればいい“というところに強い衝撃を受け10年超、そこに書かれてある“「超並列」読書術”続けてきて習慣となったいま振返ると、確かに人生が変わりました。その一方で、成毛「本は10冊~」に書いてある、“本は捨てない、借りない、貸さない”を実現できなさそうな環境になりつつあります。

増えていく本、それに対して本を減らすという思考

成毛「本は10冊~」にある“「超並列」読書術”を知ってから、安い本を見つけては買い、時間がある限り読むというようなことをしていてそれが数年も経ちますと、いつのまにか、何をするにもまずは本で知識を仕入れてから、という行動様式となっていました。

こうなると本は増え続けます。

 

さて、先に「【0140】なぜ読解する技法か」のなかで“「超並列」読書を始めて、いままで10年程。週に1~4冊、月に10冊前後のペースを変わることなく読み続けてきました。これは買って読んだ本の数で(後略)”と書きました。

通勤電車で本を読んで、読み終われば駅のホームのゴミ箱に捨ててしまう、という人も在るようですが、(日野)はそんなことはなく、かといって、成毛「本は10冊~」にあるような“本を汚すなんて/捨てるなんてゆるせん”ということもないのですが、買った本は読んだあとも捨てずに手許に置いてきました。

 

なぜ、置いてきたかというと、

よくわからんからまたいつか読もう、とか、

業務上参照することがあるはずだから残しておこう、などの理由で、積極的に残す意思決定をしたものもありますが、そのような意思を持って残したものは2~3割くらいのもので、他はなんの意図もなく置いてきました。

 

なぜ意思もなく置いておけたかというと、置いていても特に困ることがなかったからです。

 

持っている本の数と、その本が占める体積を考えてみます。

まず、持っている本の数をざっと推量してみると、

  • 本棚が6本。これは高さ180cm・幅30cmの物で、この本棚1本に入っている本の冊数を数えてみると約150冊入っていました
  • 段ボール箱が約10個。これは引越し屋さんがくれる小サイズの物で、この段ボール箱1箱に入っている本の冊数を数えてみると約70冊入っていました
  • (約150冊*6本棚)+(約70冊*約10段ボール箱)=ざっくり1600冊

となります。ざっくり1600冊の本があることになります。

 

ざっくり1600冊というと、先に書いた、“「超並列」読書を始めて、いままで10年程。週に1~4冊、月に10冊前後のペース(後略)”から計算される10冊/月*12カ月*10年=1200冊と比べて数字が合わないという指摘があるかもしれません。

これに対しては、月に10冊前後と書きましたがこれが仮に月に12冊だったとしましょう。すると10年もあれば12冊/月*12カ月*10年=1440冊となります。1200:1600と言われると疑問も生まれますが、1440:1600であればまあ誤差の範囲かという気になります。

加えて、10年程前より以前に大学4年間で買った本もありますし、リファレンス用など通読はせずに置いてある本もあります。

そこでざっくりの1600冊という数字が正しい(日野)の蔵書数であると仮定して話を進めます。

 

次に、持っている本が占める体積を考えてみます。

1600冊と言っても実感がわきにくいものですが、

具体的に部屋の大きさで言うと3畳もあれば、机・イスも含めて不自由なく置いておけるくらいの量です。

この3畳くらいのスペースであればそれほどの困難はなく用意できる範囲です。

実際に、引越しのときに本棚から出して段ボール箱に詰めて行った先でまた本棚に並べ直すというのが少々めんどくさい程度で、スペース的にはまったく問題がありませんでした。

 

これまではそう、スペース的にはまったく問題がなかったのですが、それがどうやら、育ち盛りの子どもたちを抱えていると、3畳のスペースを確保するにもそれなりの苦労が出てきます。

増え続ける子どもたちの服、おもちゃ、本の置き場所の確保に切羽詰まるものがあります。

たった3畳のスペースであっても貴重です。

 

そんななかで何の意思決定もなく残っている本があるということであれば、いま手許に置いてある本のうちいくらかは、手放してもよいのではないか、となり、

そうして、いくらかの本は捨てようか、という気持ちを初めて持ってみて、捨てる本の基準というものを考えてみることになりました。

–次回につづく–

 

21-読解する技法77一般スキル


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