【0136】ホウタン的日本酒入門(おまけ)1 of 3

91-ホウタン的××入門99引用

趣味が仕事を助けることがあるという体験(詳細は【0123】【0124】ホウタン的××入門)から趣味で調べたことも書き留めておこうというのが、このカテゴリー「ホウタン的××入門」です。

とはいえ、日本酒の話で前後半まとめと計11回も投稿というのは、やりすぎのような気がします。

やりすぎのような気がしていましたが、前々回【0134】に、ホウタンノソで日本酒の話を書いていいものか迷ったものの書いてみるとまったく無関係ではないということを書いてみて、話の流れというか、鉄は熱いうちに打てというか、あと少し書きこぼれた話を3回に渡って投稿していきます。

 

【おまけ1】結局好きなのは出身県の地酒??

ラベルの読み方や味わい方をまとめてきましたが、そういう知識を得ながら飲み比べをしてみて、(日野)が好きなお酒というのはどういうものか。

 

冒頭、部長の送別のために部員全員の出身府県の地酒を買い求めて贈ったと書きました。

買い付けのために当該府県に出向くわけにもいかず通販となりますが、通販では送料の都合で300ml瓶を1本だけ買うということもできず、一度に数本注文したり、セット販売の物を求めたりした結果、部長に渡した他に手許には20本弱の日本酒が残りました。

そうして残った20本弱、6~7府県の日本酒を予備知識もなく飲み比べてみると、

いちばんおいしいと感じて

いちばん好きだと思ったのは

自分の出身地のお酒でした。

 

部員全員の出身府県の地酒を買い求めたので当然(日野)の出身県の地酒も含まれていて、その(日野)の出身県の地酒が他府県の地酒よりおいしく/好ましい味に感じました。

これには驚きました。

 

なぜなら、

(日野)は、あるときから大阪に住み始めており、もう出身県に住んでいた期間より長い期間大阪近辺に居ります。

出身県に行くのは年に2泊か3泊かくらいのことです。

そして、出身県を出たのは未成年のときで、その地の酒を飲んだこともありません。

ビール党だったので、たまに帰省でもその地の酒を飲むことはありませんでした。

 

それなのに、各地の酒を飲んでみると、いちばん合うのは出身地の酒、

合うどころかよく飲んでいたような、飲み慣れていたような懐かしさを感じました。

 

不思議に思いながら、冒頭のとおり疑問が生まれたことから知識を仕入れているうちに次のような文章に出会いました。(Webページからの引用で再現性に不安があるので、長いですが対象の文をすべて引用します。

■梅錦の味わいと瀬戸内の味覚性

“地域のお酒”ということを理解してもらうため、四国にある「梅錦」という酒蔵を例に考えてみましょう。「梅錦」が自社のお酒を説明する際、単に「四国のお酒です」と説明したとすると、「じゃあ、四国のお酒はみんな同じ特徴なのか?」と言う印象になり、蔵の特徴は伝わりにくくなります。ここらあたりをきちんと伝えるためにどうしたら良いかと言う事が「梅錦」の問題であり地酒全体の問題でもあるわけですね。その答えの鍵は、”「梅錦」のある愛媛県ではどう言う魚をどう言う醤油で食べているか”というところにあるのです。

当たり前のことですが、日本人の食生活はずっと魚食中心であったわけですし、瀬戸内の海の幸が愛媛の人たちの暮らしを支えてきたのは言うまでもないことです。そして、それを味付けたのは、濃い口で甘めの小豆島醤油でした。

「梅錦」は本来、非常に柔らかくて甘いタイプの日本酒で、この甘めの料理によく合うのです。また広島の醉心さんや誠鏡さんなど対岸の瀬戸内側の蔵元が造るお酒にも似たような甘さ旨さがあり、蔵元同士の交流など無かった時代に、海を挟んだ対岸でも同じような結論が出されていたのです。

 

■それぞれの地域の食文化に地酒は沙汰されてきた

では、同じ四国でも太平洋に面する高知の地酒はどのような味わいなのかと言えば、こちらは、土佐鶴さんや司牡丹さんなどのように同じ四国の瀬戸内側よりも、むしろ北陸の地酒に近い“辛口”タイプです。これは、土佐の一本釣りの鰹を食する人たちと氷見の寒鰤を好む人たちが、同じような食味を持っていたと言うことでしょう。魚の味とそれを調理する醤油・塩などが、瀬戸内側と土佐の外洋側でどう違っているのかは、専門的な検証が必要ですので簡単に述べられませんが、このことからも、先に述べた「四国のお酒」と言う表現では受け手も送り手も「梅錦」の味わいを的確に捉えられないことが理解できると思います。

日本酒解体新書『地酒をつくる地域の特性とは?』 下線は(日野)による>

http://www.kuramotokai.com/omosiro/zemi002

魚と醤油の違いと言われると、納得するものがあります。

とはいえ、魚と醤油によって飲んだこともない日本酒に懐かしさを感じるのかと言われると疑問ではありますが

 

–おまけ1完–


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