【0295】5W1H/八何の原則 5 of 6

14-連載-法務三大フレームワーク

【0291】【0293】まで、5W1Hと八何の原則が何を示す言葉で、
なぜ「5W1H/六何の原則」ではなく、「5W1H/八何の原則」なのか、
ということを書いてきました。

前回【0294】からは、「5W1H/八何の原則」の有用性について、
具体的な使い方を挙げながら書いています。

どう使う?-2 管理簿

今回は有用性の2つめで、管理簿というのは5W1Hでできているという話です。

各社でさまざまの管理簿が使われていることと思います。
(日野)が勤める会社でも、自組織の管理下だけで20はくだらない管理簿が思い浮かびます。

この管理簿、パッと見ため、書式はそれぞれ異なりますが、ヨコ軸を抽象化していくと、どれも同じ項目が並んでいることに気づきます。

例えば、ということで用意しました。
「ライフ 贈答ノート B5 N144」

ページ前半分は贈った際の管理簿で
左から順に「年月日」「贈答先」「摘要」「購入先」「品名」「金額」と列が並んでいます。5W1Hでいうと、when、who、why、how、what、how muchでしょうか。

同じノートのページ後半分は頂いた際の管理簿で
左から順に「年月日」「頂き先名」「関係」「摘要」「品名」「金額」と列が並んでいます。5W1Hでいうと、when、whom、whom、why、what、how muchでしょうか。

ノートの前半と後半で共通点はいちばん左が「年月日」という点です。
しかし、「年月日」から右の項目では5W1Hから別の項目が選ばれています。

 

もうひとつ例を用意しました。
「ライフ 電話連絡ノート B5 N102」

左から順に「受信日時」「~様から」「~宛」「用件」「受信者」「処理印」と列が並んでいます。
5W1Hでいうと、when、who、whom、what、who、whomでしょうか。

こちらもいちばん左が「受信日時」であるという点が同じで、
項目がちがうのは当然として、「処理印」が入ってくるところが贈答ノートと違います。

「受信者」のあとに「処理印」が出てくるということは、
書いた人とは異なる時・人が承認する行為が発生しているということだと想像します。

前4つ(when、who、whom、what)は事実です。
後ろ2つ(who、whom)は事実の承認です。

伺う者として前4つを書いた者と、それを承認する者 の2人が登場します。

このように、管理簿というと、誰が、何を/なぜ/誰のために、いくらで などと項目を揃えた行が「いつ」を第1のキーとして並んでいるものであって、これも5W1Hの例です。

●●に関する管理簿つくって、と上司に言われたらその●●に関する5W1Hを列に並べてwhenをいちばん左の列に持ってきたら完成です。

そして、ほとんどの管理簿では承認行為を同時におこないます。

「ライフ 電話連絡ノート B5 N102」と同じように、左側に5W1Hに沿った事実が並び、その右に承認の列:誰が・いつ・どうやって承認したかの列が加わるだけです。
「5日にこのように使いたいです」という申請と、「左に記載のとおり使ってよろしいと4日に上長が承認した」という証跡、
それぞれで5W1Hを意識して列をつくれば管理簿は完成します。

–次回につづく–


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