【0285】幸いでございます問題 おまけ

14-連載-法務三大フレームワーク

前々回【0283】幸いでございます問題 1 of 2では、
「~していただければ幸いです。」とメール文案に書いて驚くほど怒られたという話と、
その方が怒られた理由、(日野)なりに感じているのは、
“送り手の幸いと受け手の幸いのアンバランス”ではないか、
ということを書いてきました。

その続きの前回【0284】幸いでございます問題 2 of 2では、
「していただければ幸いです」と「なるべく早くしてもらえませんか」が同列に感じるという話と、
同列に感じ始めたのは最近のことで、
文字によるコミュニケーションが中心となったことが原因ではないか、
文字によるコミュニケーションにおいては5W1Hを明確に示すことがより重要なのではないか
ということを書いてきました。

さて、今回も含めて【0283】以降のカテゴリーを見ていただきますと、

14-連載-法務三大フレームワーク

でございます。

 

このカテゴリーは、
2016年10月の【0057】法務担当者のためのフレームワーク導入 1 of 4にはじまり、

法務三大フレームワークの第一弾として、法的三段論法が、
2016年11月【0061】フレームワークとしての法的三段論法(前) 1 of 7から
2017年3月【0077】フレームワークとしての法的三段論法(後) 8 of 8まで
大々的に展開されました。

法務三大フレームワークですから、あとふたつ出てくるはずでしたが、

あまりの大テーマに第一弾で力尽きた感があります。後が続かず、
2020年1月から【0212】優先順位を見極める 1 of3ということで
緊急/重要の四象限を投稿3回で扱っただけです。

 

そんな法務三大フレームワーク、

書き始めた2016年から、
2020年の新型コロナウイルス感染症による働き方の大変化を間にはさんで、2023年
今の(日野)なりに、残りの2つはこれではないかと感じているのが、

「5W1H/八何の原則」と、
「利益の比較衡量/権利と義務のバランス」です。
ここで“/”は“あるいは”くらいの意味で、前者・後者どちらを使うか、まだ迷っています

 

新型コロナウイルス感染症による働き方の大変化、と書きました。

人によってそれぞれだと思いますが、(日野)にとって大きな変化のひとつが、
対面での会話が減ったことです。

電子メールやメッセンジャーアプリを使った文字によるやりとりが中心になりました。
対面であってもマスクで鼻や頬から口と顎が覆われている状態で、表情が読み切れません。

何を疑問なのか判らない、
どこでつまずかれたかを考えて作文して返信を待つタイムラグ。
いままで伝わっていたはずの文言を発しても解ってもらえず、更問を頂く。
会ってしゃべったら2分で終わるのになあ、そんなもどかしさをずっと感じています。

身振り手振り、表情、声色、
対面が当たり前の時に無意識に使っていた言外のコミュニケーションが使えない、
このような制約によってこれまで伝わっていたはずのものが伝わらなくなった、

だからこそ、
「5W1H/八何の原則」と「利益の比較衡量/権利と義務のバランス」を
意識的に明文化することの重要度が増したものと感じています。

何かを依頼するときには、
これまで伝わっていたはずのものが伝わらなくなっていることを認識して、
相手にしてもらいたいことを“意識的に”“明文化して”“明確にお伝え”“しなければならない”
2020年4月以降、そういう世界に変わったのだと感じています。

自分がそれをできることに加えて、
依頼を受ける側となることが多いホウタンとしては、自分ができるだけでなく、
クライアントに明確にしてもらわなければならない、言い換えると、

クライアントが明確に文字化できるように誘導しなければならない
という点で、依頼する側よりより意識的に身につけなければならない技術になったと思います。

–次回につづく–


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