【0286】ホウタンのためのフレームワーク導入(再) 1 of 5
法務三大フレームワーク、
2016年10月の【0057】法務担当者のためのフレームワーク導入 1 of 4にはじまり、
第一弾として2016年11月【0061】フレームワークとしての法的三段論法(前) 1 of 7から2017年3月【0077】フレームワークとしての法的三段論法(後) 8 of 8まで
法的三段論法を扱ったものの後が続かず、
2020年1月から【0212】優先順位を見極める 1 of 3ということで
緊急/重要の四象限を挙げたところで止まっていたのは前回【0285】で書いたとおりです。
このさき残りの2つ、
「5W1H/八何の原則」と
「利益の比較衡量/権利と義務のバランス」に進めていく前に、
そもそもフレームワークってなんだったかな、
と思い見返した【0057】~【0060】法的三段論法の導入としてのフレームワークが、
いまも同感だったので以下、再掲します。(誤字修正程度の直しはしましたが意図は変わりません)
フレームワークを定義する
法務担当者の業務に役立つフレームワークをまとめよう、ということがテーマになります。
フレームワークとはなんでしょうか。
“
フレームワーク 物事を理解するための思考の枠組み。ビジネスのフレームワークとは、経営戦略の立案や業務上の問題解決、現状分析などに使用する仮説思考や論理的分析手法の総称である。有名なフレームワークだけでも、「ロジックツリー」、「MECE」、「仮説思考」「マトリックス分析」など様々なものがある。
<水野俊哉 『ビジネス用語の常識・非常識』>
”
引用部分の冒頭にあるように、「フレームワークとは思考の枠組みである」と(日野)は理解しています。
最初に出会ったのか、印象が強烈だったのか、覚えがないですが、いつまでたっても(日野)にとってフレームワークの代表がこれなので、フレームワークの例として挙げます。
“
PPM(Product Portfolio Management;製品ポートフォリオ管理)では、ボストン・コンサルティング・グループの手法が最もよく知られている。これは、図18-7で示すように、各事業単位を問題児、花形、金のなる木、負け犬の4つに分類し、理想的な事業構成、事業間の資源配分、基本戦略などについて示唆を与えるものである。
<櫻井通晴 『管理会計 〔第六版〕』>
”
タテ軸に市場成長率の高・低、ヨコ軸に市場シェアの高・低を置いた四象限のあれです。
引用にある図18-7の代わりに下図を掲げておきます。
使い方は、
まず自社の事業それぞれについて、市場の成長率が高いか低いか、市場におけるシェアは高いか低いかをプロットする。
次に各事業がプロットされた象限がどこかを確認します。それぞれの象限は次の意味を持ちます。
名前 |
成長率 |
シェア |
段階 |
問題児 |
高 |
低 |
育成 |
花形 |
高 |
高 |
現状維持 |
金のなる木 |
低 |
高 |
投資を抑えて資金回収 |
負け犬 |
低 |
低 |
撤退 |
最後に、それぞれの象限が示す段階に従って、事業の継続・撤退判断をすることになります。
こうして投資するべき事業・撤退するべき事業を明確にして、最適な組み合わせを採用していきましょう、というのがPPMの考え方です。
–次回につづく–